院長インタビュー

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来院される患者さんのニーズの特徴や、診療傾向について教えてください。

来院される患者さんのニーズの特徴や、診療傾向について教えてください。

金子 孝彦 院長

歯科の治療に対して多くの方が「痛い、怖い」というイメージを持たれていると思いますが、当院ではなるべく痛みを与えない怖くない治療を心がけています。場所柄、小さいお子さんから年配の方まで幅広い年齢層の方が治療やメンテナンスに訪れていただいていますが、最近では、特に小さいお子さんとその御両親は、むし歯や歯周病の治療とメンテナンスを希望され、あとは60代以上の方は、義歯などに対するお悩みで来院させる方が多くなっています。そのため当院では、初期のむし歯に対応する処置や予防処置、義歯の製作、調整、その後のメンテナンスという流れで診療をいたします。

かかりつけ医や定期管理が歯科医院では常識になりつつありますが、患者さんのライフステージ(年齢リスク)に合わせた治療・予防をどのように実践されていますか?

はい、お子さんに対しては、なるべく削らないように、初期の状態のむし歯に対しては、毎月のフッ素塗布や歯ブラシ指導を改正された保険治療の中で行っています。そして、そのご両親の世代には、ご希望の方には、むし歯のなりやすさを調べて、各個人個人にあった予防プログラムをご提案させていただいております。さらに、御年配の世代の方には、ご使用になっている義歯と残っている歯のメンテナンスをご提案し、何でも食べられるお口の環境を守っていくことをご提案いたします。このように、当院では、その世代に合わせたメンテナンスや予防プログラムをご提案いたします。

歯科も全身との兼ね合いを要求される時代になりましたが、基礎疾患(高血圧症・高脂血症・糖尿病など)を抱えている患者さんへの診・診連携について教えてください。

はい、当院では、すべての患者さんの全身状態の把握を主治医の先生からの情報や各種機器を使用して術中を通してモニタリングをさせていただいております。また、緊急時の対応に対する研修やAEDなどの機器を常時使用できるよう装備しております。さらに、近隣の診療所および、救急外来や歯科口腔外科と連携をとり、頻繁に情報交換および、患者さんの紹介や病状の照会を行っております。

患者さんとのコミュニケーションで心がけていることはありますか。

患者さんとのコミュニケーションで心がけていることはありますか。

親身になって話を伺い、わかりやすく丁寧な説明を心がけています。

まず、患者さんが、何を希望されていて、どのような治療を希望されているかを確認することを第一に話を聞かせていただいています。その他、知りたい情報などもお伝えするようにしています。そして、話や診療の最後に疑問点がないかを必ず確認しています。

金子先生は口腔細菌学の歯学博士でいらっしゃいますが、予防歯科に力を入れようと思ったきっかけは何でしょうか?

口の中の問題点は、大きく分けて“細菌感染”と“咬合に起因するもの”の2点なので、まず細菌感染について大学院で勉強させていただきました知識と、口腔内の細菌が全身に及ぼす影響が大きいという細菌の世界的な研究結果から、予防歯科および訪問歯科の口腔ケアなどに力を入れていくようなりました。実際、予防歯科のプログラムを継続されている患者さんは、治療頻度が圧倒的に少ないです。

PMTCを実施していない医院もありますが、通常の定期健診に比べ、PMTCの優れている点は何でしょうか?

PMTCを実施して歯をきれいに磨き上げることにより、歯の表面がツルツルして爽快感が得られ、口臭の原因となる細菌を取り除くことで口臭を予防・軽減させることができます。そして、歯に付着しているバイオフィルム(菌のかたまり)を除去し、歯周病や歯槽膿漏(しそうのうろう)を予防することができます。PMTCは、ご自分の歯ブラシだけでは、得られない利点を提供しています。

メンテナンスの時にむし歯と歯周病以外にチェックしていることはございますか?

咬合状態と顎関節の状態は、必ず確認しています。また、舌の状態も確認し、偏った咬合をされている方には、バランスよく噛むように指導しています。さらに投薬内容の確認と唾液の状態、栄養状態と食事指導なども必要な方には行っています。

患者さんにメンテナンスを継続的に行ってもらうために、どのような工夫をされていますか?

毎回、患者さんの気になっている点を解消し、さらに状態が良くなるように心がけています。そして、必要に応じて口腔内写真などの記録も利用しています。また、興味がある方には、最新の医療情報もあわせて提供しています。予約を希望する方には、会計後に次回の仮予約をとらせていただいております。

日本訪問歯科協会に加入されていますが、訪問診療を始めようと思った、“きっかけ”と“やりがい”を教えてください。

きっかけは、当院は2階で開業させていただいて20年が経過して、従来、通院されていた患者さんの中には、足が悪くなったり、体調が悪い時は階段を介助なしでは上がれなくなった方がいます。そういった患者さんのために訪問診療を始めました。やりがいに関しては、訪問した時に患者さんに喜んでもらえる点と多職種の方達と協力して仕事ができるという点です。

臨床現場で喜びを感じるのは、どのような時ですか?

治療がうまくいき、患者さんの笑顔が見られた時と、必要とされる情報を提供できて喜ばれた時です。

お休みの日は何をされていますか。(趣味、習慣など)

時間がある時は、小学生~中学生の子ども達に週末、他の有段者の方々と一緒に柔道を教えています。また、子ども達の試合の審判をしています。その他には、映画や海外ドラマをストリーミングなどで見ています。

歯科医師になろうと思った動機を教えてください。

歯科医師になろうと思った動機を教えてください。

歯科医師になることは自然なことでした。

私の父も祖父も歯科医師で、自宅と歯科医院が併設されていた所で育ったので、母の話によると小学4年生の時に歯科医師になることを決めていたようです。私は、はっきりとは覚えていませんが、歯科医師になるのが自然な感じだったと覚えています。

最後に貴院の今後の展望・展開を教えてください。

今、来ていただている患者さんの口腔内を含めた全身の健康状態をさらに良くしていきたいと考えています。そのために、さらなる研鑽を積んでいきます。また、当院は、現在2階で診療をしているので、付添なしでは、階段が上れない、体調が悪いという方には、全身状態を確認させていただいた上で、訪問診療、口腔ケアを行っていきたいと考えております。